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第10回歴史授業、17条憲法ー天皇中心の国

Japan

こんにちは。

さて、歴史教室も来週で11回にはいります。早いものですねええー。

今日は、第10回のレポートです。

引き続き

「聖徳太子」の偉業  についてまなびました。

 

前回 第9回目の授業では、

 

聖徳太子が、「仏教と日本のむかしながらの神様(神道ですね)をどちらも大事にししながら、

つまり、昔ながらの、日本の神様を幹として、仏教を枝として伸ばしていこう!! 

と、決めたということを学びましたね。

 

国つくりの大方針1.外国文化の良さに学び、日本文化の良さを守る

でした。

 

そして、そのことが今後の日本、今の日本にどのような影響を及ばしたか、、どんなに素晴らしいことだったかということを学びました。

 

 

 

今回はですね、そのために、聖徳太子が、何をしたか???

ということを勉強しました。

 

さてさて、、

 

まず、それを勉強する前に、その当時の世界情勢を知らなくてはなりません。

 

聖徳太子が15歳(589年)の時に、お隣の国は、漢の滅亡(220年)以来、三国時代から始まり、5胡16国時代―南北朝時代という300年近い混乱と争いののち、隋が中国を統一し、大帝国になったんです。そして、再び巨大な力で近隣諸国に影響を及ぼすようになっていたんです。(早く言えば、、ジャイアン的パワーで「俺様が一番だから朝貢しろよ。。」ということですね。)

 

近隣諸国(百済、高麗、新羅)は早速、朝貢して隋の家来に収まったようで、摂政になって数年後の26歳の聖徳太子も遣隋使を送り、隋の様子を探ったんですね。

でも、遣隋使をおくっただけで、

 

家来にはならなかったのです。

 

その代わり、隋の強大な力を知った聖徳太子は、

 

国のまとまりを強くして、大和朝廷(天皇)の政治の力を高めよう」

 

と思ったのです。

 

さあ、、何をしたのでしょう??

 

そうです。。

 

いままで、家柄上下によって、リーダーや、役人を選んできたのですが、これからは、

 

人物の能力を、見極めて政治のリーダーをえらばなければいけない」

(ちゃんとした能力のある人がリーダーでなければ、隋にのみこまれてしまうぜ)

 

と考え、

 

冠位十二階という、徳(紫)、仁(青)、礼(赤)、信(黄)、義(白)、智(黒)の6つの位をそれぞれ大と小に分けて、全部で12の位を定め、天皇が政治のリーダーを選ぶようにしたのです!!

 

(画像出所)市販版 新しい歴史教科書 中学社会 自由社
ISBN 978-4-915237-83-6 P.53 より

 




すごいではありませんか!!!

603年に、このような決まりが作られたんですよ!!!これは、中国の仕組みをまねしたといわれていますが、「科挙制度」(試験の成績によって決まる)は導入しませんでした。

 

ただ、、、これだけだと心配なのは、

 

「上に立つ人(選ぶ人)の、裁量や能力、人徳によって政治のリーダーや国の方針がきまってしまうことです。」

 

なぜなら、これは何にでも言えることですが、人によって「いいもの、いいこと、いいひと」が違うからですね。

みんなが平等に「能力のある人」がえらくなれるような制度を作っても、能力のある人を選ぶ人が

わいろをもらって、私服を肥やすような人」

だと、国はめちゃめちゃになってしまいますね。

 

(関係ない話かもしれないけど、「愚民に選ばれたリーダーよりも、徳のある独裁者の方がいい。」といいますよねえ。)

ということで、

 

聖徳太子は、もうひとつ、すばらしいことを考えたのです!!

 

そうですよおおーー

 

十七条の憲法」を作ったのです。

 

 

さてさてさて、、

 

ここで、斎藤先生からの質問が始まりました!!!この授業のテーマ!!

 

みてみてみてーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!

 

 

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はい、、してみてくださいよ。。

 

私も書きました。

1.大事なことは一人で決めてはいけません。

2.国に尽くし、搾取はしてはいけません。

3.わいろを受け取って、国民のことを忘れてはいけません。

4.民のことを考え行動しなさい。(私心を忘れろと言いたかった)

5.仏教徒、日本の神様の教えを大事にしなさい。

 

こんなかんじでした。

 

今回はおもしろかたですねーー各クラス、燃えまくり。

色々な意見が飛び交い面白かったです。

 

特に、日本以外に住んでいる子供さんたちの意見が、

 

「チャリティーをみんなのために使う。」とか、「外国人にやさしくしよう」という意見が出たときは、住んでいる国によって、大事だと普段教えられていることが違うのだなーーと発見をしてうれしかったです。

 

また、大人が私のように、抽象的な意見が多かったのに、子供たちが、

 

「税金を高く上げないようにしましょう。」とか、、(爆)

しっかりと、現実をみすえて「税金」の話をしていたのにもびっくりでした!!!!

 

また、「人のものをねたんだり、うらやんだりするのはやめましょう」という意見もでてきていて、

全員の3-5つくらいの意見を言ってもらいましたが、全部合わせると、

 

ほとんど、「17条の憲法」になっていたんですよ。。

 

いっやーもちろん、私のような、昔歴史を学校で習った大人の方々も参加していましたが、17条の憲法の話を初めて聞いた子供さんたちが、1400年くらい前、聖徳太子が作った17条の憲法と同じことを言っているのってすごくありませんか?????

 

実は、、、この聖徳太子についてはですね、、わたしにとってとても大事な授業だったのです。

 

 

ちゃんちゃんちゃん。。。

2年前に日本に帰った時のこと、次男が日本の中学に1か月半くらい通ったことがあったのです。そして、歴史の授業で習ったことが「聖徳太子」だったのです。

次男は学校から帰ってきて、このように言いました。

 

「今日は日本のエンペラーの摂政をしていた、聖徳太子のことを学んだよ。みんなすごい人だっていっていたけど、僕は違う意味ですごいとおもったんだ。17条の憲法というものを作ってみんながエンペラーのいうことを聞かなければ、憲法に反するってしたんでしょ。すごい人だよ、、別の意味でね。なんで、みんなそういうことに気が付かないのかわからない。。」

 

唖然としたわたしは、、、「あんた、、すごい解釈をするわね。。。。」といったことがあったのです。

今から考えれば、17条の憲法をしっかりと英語で一個一個訳していけば、そういう解釈にはならないし、慣れない日本の中学生活で、次男は皮肉屋になっていたとわかるのですが、私としては、彼を日本人とのハーフの子供だと思っていたのに、日本人の血が、影も形もない完璧、皮肉や英国人になっていたんでおったまげたんですね。(まあ、⇧の彼の考え方がまったくだめというわけではないですよ。いろいろな意見があるのだから。)

 

そのあとこの話を父に話すと、しばらくたってから次男に、

 

ノーブレスオブリ―ジュ(noblesse oblige)

 

の話を,日本語で話し始めたんですね。(そんな難しい話日本語で次男が理解したかどうかわからないけど。。イギリスの女王陛下の話を取り入れていたな。。)

 

次男は、「なんでいきなり。。。。この話???」という顔をしていたのだけど、、聖徳太子の17条の憲法と、ノーブレスオブリージュの考え方が同じようなものだとは何となく理解したようだったんです。

 

 

ローマ法など、「政府」と「国民」についての法律は昔から作られてきていたと思うのですが、十七条の憲法は、国を治めるものの規律や道徳が書かれているところが違うのかなと思うんですよ。

そう、、つまり、ノーブレスオブリージュなんですよ。

 

キリスト教屋イスラム、ユダヤ教は、経典があってそこに、道徳などが載っているのだけど、日本の神々の教えは、経典などはないので、仏教+日本の神々の経典のようなものなのかな??なんて気さえしてきます。

そして、これを「経典」といった、その宗教を信じた人だけが読むものにしたのではなくて、

「憲法」にしてしまったところが、

 

すごい!!!!!!!

 

 

ということで、あの2年前の次男との「聖徳太子」の話以来、この授業を楽しみにしていたわけなんです。これで次男にも、もう一度説明ができるってわけですわ!!

それに、、聖徳太子のこの十七条の憲法だけを聞いていたら、次男のような考えを持つ人もいるかもしれないのですが、斎藤先生のこの授業を10回まで続けて受けてくると、自然にこの十七条の憲法が受け入れられるってことにも気が付いたんです。

最後に、、、

 

17条の憲法の中で、個人的に面白いと思ったのは、

 

14条に、「官吏たちは、嫉妬の気持ちをもってはならない」

 

といっているところです。

 

へえーこういうことをわざわざ憲法にいれるのか????と思ったのですよ。

 

でもよくよく考えると、「嫉妬」という気持ちから出てくる犯罪は多いんですね。

17条の憲法では、(14条)

「官吏たちは、嫉妬の気持ちをもってはならない。自分がまず相手を嫉妬すれば、相手もまた自分を嫉妬する。嫉妬の憂いは果てしない。それゆえに、自分より英知が優れている人がいると喜ばず、才能が優っていると思えば嫉妬する。それでは、500年たっても、賢者に会うことはできず、千年の間に一人の聖人の出現を期待することすら困難である。聖人、賢者と言われる優れた人の人材なくしては国を治めることができない。」

 

今の時代にも言えることですね。

 

結局、人間って古今東西変わらないってことがわかります。

 

 

聖徳太子の国つくりの大方針2.

天皇中心に一つにまとまる国」

 

 

 

十七条の憲法を読みたい人はこちらで読めます。

 

 

それでは、第10回の歴史教室の報告を終わります。

最後まで読んでいただきありがとうございました!!

 

明日は、年内最後の歴史教室!!楽しみです!!

 

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