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漢字「令和」の意味と、海外在住者のための漢字研究会発足!

日本語

 

「令和」の漢字の意味と海外在住者のための漢字の教え方研究会発足のお知らせ

 

 

みなさま、こんにちは!

 

いかがお過ごしでしょうか?

 

前回は、今度から始まる新しい元号「令和」の「ひらがな」の意味を書きましたが、

今回は、「漢字の意味」を書いてみたいと思います。

(漢字の意味はあとで載せる本から参考にさせていただきましたが、解釈はあくまで私の解釈だということをお断りしておきます。。)

 

「令」という意味は、漢字の成り立ちを研究して謎を解き明かした、「白川静博士」によると、

 

「深い儀式用の帽子をかぶり、ひざまずいて紙のお告げを受ける人の形。神のお告げとして与えられるものを令といい、

「神のおつげ、おつげ」の意味となり、上位の人の「いいつけ」の意味となる。」

(白川静博士の漢字の世界へ  福井県教育研究会(編。発行)平凡社  より引用)

 

と書いてあります。

 

令という字は、部首「人やね、人頭」の人が上で、下には、「てん、」(私はこれを太陽と解釈しようと思います。)

そして、「「卩」(ふしづくり)」でできています。

 

この「ふしづくり」の意味は、ひざまづくという意味ということなので、

 

「人が天(太陽)のひざまづいて祈る。。」という意味で白川博士のいう、

「令」の意味が納得できます。

 

 

もうひとつ!

「令」は「ふしづくり」と、「ひとやねとてんで、三角形(△)」で、

上部の△は、「冠」を表すという考え方もあるそうです。(図説 漢字の成り立ち事典 辻井京雲 著 )

 

「儀式のときにかぶるもの。古代には、すべてがまるで未知のことばかり、明日の天気さえも。それで、何かをするときにも、ひとつひとつの神のこころをうかがったのです。このかぶりもの(△)をかぶり、神の命(=命令)を聞いたのです。」

「いま、「命」といいましたが、この神の命令のことを、「令」の字で表したのです。」

 

「このように、もともとは、「命」という字はなく、「命」の古い字形を探すと、「令」にゆきあたり、そして「令」から「口」を加えた「命」の字が派生して、こんどは神の意志、天の命ずることを「命」というようになったのです。」

(図説 漢字の成り立ち事典 辻井京雲 著  教育出版 から引用)

 

 

 

「和」という漢字の意味は、たいていの方が知っているように

 

「やわらぐ、なごむ。」という意味で、性質の違うものも、調和して穏やかにまとまるという意味ですね。

 

 

白川静博士の漢字の世界へ  福井県教育研究会(編。発行)平凡社  から「和」の意味を引用すると、

 

 

「禾(か)と口(こう)とを組み合わせた形。禾(か)は、軍門に立てる標識の木の形。口(こう)は甲骨文におけるサイ(サイ)で、神への祈りの文(ふみ)である祝詞(のりと)を入れる器の形。和は、甲骨文におけるサイ(サイ)を置いた軍門の前で、戦いをやめ平和な状態にもどすこと。「やわらぐ、やわらげる、なごむ、なごやか」の意味で使う。」

 

と書いてあります。

 

 

ということで、中国でできたもともとの「口」という意味は「神様への祈りの文である祝詞を入れる器の形」から来ているということになります。

 

ただ、私が注目したいのは、

 

中国から「口」という漢字を取り入れた時に、昔の日本人は、

 

「人間の口は、神様への祈りの言葉を発するもの」

 

という風にとらえたから、

 

「くち」という和語を「口」に当てはめたのではないか?ということなのです。

 

 

そして、中国の漢字の由来によると、「禾(のぎへん)」は、

 

「禾(か)は、軍門に立てる標識の木の形」

 

ということですが、

 

日本人は、これを「禾(のぎへん)」として、

 

 

「お米(作物)が実る様子を表している。」

 

としたことです。

 

お米。。もしくは、作物が実ることをお祈りする行事は、日本にはたくさんあります。

 

私が調べた限りでは、今いろいろな名前がついている行事が何かしらの形で、作物の豊穣を祈ったり、喜んだりする祭りにつながっています。

 

昔の日本人は

 

「大事な作物の穂と神様のからのお言葉を出す口」

 

つまり、作物の豊穣をみんなで祈り、楽しくわんやとわんやと口でみんなが楽しい歌を歌うことを

 

「和」という漢字にしたのかなーーと思います

 

 

 

私の「令和」という漢字の解釈のまとめです。

 

 

「これから起こることは未知のことばかりだけれども、神様のお言葉をしっかり聞いて

今あるものに感謝して、みんながその幸せを口に出していけば、どんどん豊かに幸せになっていくでしょう。」

 

 

面白いことに、ひらがなの解釈と同じような感じなんですよね。↓

 

躍動する生命がぐんぐん伸びて、その勢いがどんどんほかにも伝わり、ぐいぐい前向きな活動が広がっていく。。。

 

 

私なりの素人解釈ですが、漢字や言葉の意味を考えることはとても楽しいですね。

 

これも、道村式オンライン漢字セミナーで道村静江先生に、

 

「漢字は世界でたった一つの表意文字!こんな風に漢字を学びと楽しいですよ。」

 

と教わったおかげです。

 

 

海外在住者、漢字の教え方研究会

 

 

道村先生のセミナーでは、音読みには同音が多く、音読みのある漢字の90パーセントは読み方が一つだけということを知ったのも,とても勉強になりました。

 

でも、どうしても海外に住んでいる子供たちに漢字をおしえるには、語彙の圧倒的な少なさ、普段見る漢字の少なさで、道村先生から教えていただいたことを実践していくにはどうやったら効果的か。。と新たな悩みがでてきてしまい、どうしたらいいか??と海外に住んでいるほかの出席者の先生と話し合いを重ねた結果、、

 

 

海外在住者が集まる、漢字の教え方研究会を発足することにしました。

 

もうすでに、3月に「道村式オンライン漢字セミナー」にご出席していただいた先生がたと会議を開きましたが、本格的会議が4月から始まります。

 

「道村式のオンライン漢字セミナー」に参加してくれた方だけでなく、海外在住者で、漢字教育について一人で悶々と悩んでいる方がいるのではないかと思い、参加者の幅を広げたいと思いました。

 

教え方の勉強会やセミナーは日本ではいっぱいあると思いますが、海外在住者向けの教え方は、悩むものですし、補習校の先生をしていて同僚がいればまだしも、一人で教えている先生がたで、お悩みになっている方は沢山いると思います。

 

そんな方にぜひ参加をしていただけたらなーと思いました。

 

 

 

  1. 目的

  • 海外(日本のインターナショナルスクールも含む)で、継承語としての日本語教育を目指す人々がゆるくつながること。

  • 月に1度は具体的な実践例をもとにアイデアや意見を出し合い、漢字指導の仕方を深めること。

  • ミチムラ式漢字指導の継承語としての日本語教育での活用法をまとめて、ビデオクリップを作成すること。

  • 海外在住児向けのオンライン漢字クラスを開講すること。

  1. 対象者

  • 海外あるいは日本のインターナショナルスクールなど、バイリンガル、バイカルチャーな環境で継承語としての日本語教育を行っている親、教師など。

  1. 内容

  • 漢字指導に関わる情報のシェア(教材、関連書籍、長期的な戦略など)

  • 漢字指導仕方を交流

  • 漢字ワークショップ等の指導案検討会、実践報告会

  • その他(例、バイリンガル教育全般にわたる悩み相談)

  1. 方法

  • フェイスブックで、グループを作り、登録者は日々情報交換をゆるく行う。

  • 月に1回、ズームを利用して定例会を開く。ここでは、発表者を決めて、具体的な実践などを発表、質疑応答をするなどテーマを深く掘り下げる会とする。

  • 定例会は、毎月第3日曜日の日本時間午後10時から、1時間~1時間半行う。

  • 定例会発表者は、資料があるときは、1週間前までに、フェイスブックに添付する。

  • 定例会は、原則30分発表、20分質疑応答、一度1時間で終了後、適宜残って雑談タイムとする。

  • オーガナイズ、会のスムーズな運営のため会費をいただいています。月額1000円

 

 

次の会合は、4月21日 日曜日  日本時間午後10時からです。

会合に出ることができない方は、終わってからZOOMのビデオで会議の様子をみることができます。

 

 

お申し込みはこちらのお申込用紙からできますので、ご興味のある方はどうぞご参加くださいませ。

 
 海外在住漢字の教え方研究会のお申し込み
 
 
 
 
何かお問い合わせがございましたら、こちらからいつでもお問い合わせくださいね。
 
それでは、、長い文章を最後までお読みくださいまして、どうもありがとうございました!

 

 

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