「日本の歴史授業とイギリスの歴史授業のカリキュラムの違い」
自分の子供たちが、学校に行きだしたときに
真っ先に気になったのが、「歴史の時間」でした。
どんなことを教えているのだろう?
やはり石器時代から始まるのか?とか、
ギリシア神話とかそういったことも教えられるのか?
とても興味がありました。
でも、実際には、全然そんなことはなくて、
(学校によると思いますよ。イギリスは地域や学校、または私立の学校かによって全然違うので)
1066年のウィリアム征服王のヘイステイングの戦い、第1、2時世界大戦、アメリカの独立戦争
ナチスドイツ、アパルトヘイト、etcで、日本の歴史の時間のように
時系列で歴史を学ぶというわけではないようで、びっくりしたんです。
そして、よく考えたら、イギリスの今の王朝は
1066年のウィリアム征服王から続くものであるので
今2020年で、2020−1066だとしても954年なのかな?
まあ、ウィリアム征服王の奥さんは遠くアルフレッド大王につながる血筋の人なのだけど。
ノルマン王朝から始まったとすれば、954年ですよね。
それなので、
日本のように縄文時代があり、多分、古事記で言えば、
弥生時代くらいから始まる、古墳時代、飛鳥時代、奈良時代、、、、と
日本は同じ王朝が2680年も長く続く国。
こういうのって、世界的に珍しいんだなと
改めて感じたものでした。
日本にいるときは、そんなことを意識したこともなかったですものね。
そして、そういうことを考えれば、
歴史の捉え方や、教え方が違っても当たり前だと思えるようなったのです。
イギリスだけでなく、ヨーロッパの歴史を見ていけば
勝ったり負けたり、征服されたり領土を取られたり、取り返したり、、と
英仏戦争も、フランス側では「フランスが勝ったことに、英国では「英国が勝ったことに」
なっていたり、 :mrgree
大体、フランスのノルマン地方からきたウィリアムに
ウィリアム征服王なんて名前をつけて、
しかもウィリアム征服王って彼のお父さんの正妻の子供じゃないんですわ。
日本では正妻の子供ではなくても後継になれる可能性があるのですが、
ヨーロッパの王家とか、名のある領主の後継って
正妻の子供じゃないと後継にはなれなかったのです。
それなので、そういう人を馬鹿にしていたくせに
「ウィリアム征服王」
と名付けて、ついでに世界には
「イギリスはアングロサクソンの国」とすっかり
「ノルマン人」の存在をわすれさせて、
歴史で教えているのが英国。。
ある意味すごいなと思います。
うちの家族の討論の仕方(典型的なイギリス人?)
この間、テレビで昔アメリカが作った戦時中のプロパガンダ番組を
家族が見ていて、私が一人悶々していたら、
「マミーはなんでそんなに怒っているの?みんなこれがプロパガンダだって知って見てるよ。」
というのです。
息子「どこの国もこんなことやっているよ。誰も信じていないよ。少なくとも僕らは」
というので、
私「でも信じる人がいるし、現に信じて戦争になったじゃん。
これは真実じゃないし、証拠があるのに。あーだこーだ ???あーだこーだ。。」
と私が説明しだすと、
息子が、
「マミー。。マミーがいくら証拠をあげてあーだこーだと
これは正しい、正しくないと言っていても、
それでマミーと意見の違う人が意見をすぐに変えるのかな?
かえないと思うよ。
だから、自分の意見と違う人の話を聞いて、
怒ってもしょうがないんだよ。
「私の意見はこうだ」って説明すればいいだけだよ。
「本当は。。とか真実は。。」とか言っても
みんなその人にとっての
本当や真実の証拠と言うものがあるのだから。
自分と意見が違うが違うからって怒っても意味がないよ。
それに、、その時代の価値観と今の価値観は違うんだからね。
今の時代に合わせて「悪い」ということが
当時は「普通だった」ということだってあるのだし。。
「当時はそれが世界的に普通だったけど、今はだめだ。でいいんじゃない?」
僕らはマミーと意見が違くたってマミーが大好きだし、
マミーだって、そうでしょう?」
。。。。。。。。。。。。。。
うーーん。。
一瞬、、そうか。。と思ってしまいがちなのだけど、。
煙に巻かれた気分だったんですね。
そういえば、、全く同じことを夫に言われたこともありましたわ。
「ケムケム戦法」と私が勝手に名付けた、
怒っている人や、真剣に話している人の方がおかしいと思わせ煙に巻く都合のいい戦法。
この戦法に呑気に頷いてはいけないところは、
「そうはいっても、、
自分たちが攻撃された時には徹底的に追及してくること」です。 😀
ただ、、歴史的に見れば、
彼らがそう考えるのもわかるんです。
だって、、歴史的に「ケムケム作戦」をしてきたのだから。 🙂
征服したりされたりの歴史のなかで、
100年前に正しいと言われてきたものが、
その後には正反対の評価をされたり、
自分たち自身の歴史を「封印」してきても
「真実」とか「証拠や証明」
というものに、しっかりと検証した上(←ここ大事)で
政治上、価値をおいているようでおかないのは、、
きっと、普遍的なものはないとわかっているからなのかな?と思うのです。
そういうところを知っているから、
「お前が悪いから謝れ」と言われた時にも
謝らないで、自分の言い分を言い続けられるんですね。
だって、状況が変われば、自分が
「お前が悪いから、謝れ!」というようになるかもしれないのですから。
それなので、上記に書いたように、
「彼らが逆の立場なら、(絶対的な普遍的なものはないと知っていながら)←ココもみそ
追い討ちをかけるように国益に有益なら
徹底的に追及するということ。」
ここは学ばないといけないと思います。
歴史をちょっとだけでも学んでみると役に立つ
それでですね、
上記のケムケム作戦に乗っからないためには、やはり
海外在住の特にお母さんは、
せめて自分が、日本の歴史くらいは知っておいたらいいよーって思うのですよ。
江戸時代の武将を知っていなくてもいいんです。
歴女になれと言っているのではなく、
「少なくとも、日本の建国、天皇陛下のこと、日清、日露戦争、昭和の歴史(戦争も含む)」
くらいはしっかり学び、子供たちに聞かれたときに
答えられるようにしておくこと。
日本にいるならまだしも、
海外で子育てするには、
自分しか子供達に「日本のこと」を教えてあげられません。
できたら、住んでいる国の歴史も勉強して知っておいたらすごくいいと思います。。
そうすれば、比較してお話しすることができるので、
子供達と歴史戦争討論会( 🙂 をするときに、絶対に役に立ちますし、
その国の人の考え方や国のあり方が、もっと理解できるので
相手にわかる歴史や物事の事例を出して、
「普遍的なものはないね。あなたの国では昔こうだったね。
これと全く同じ例が。。。。」
伝えられやすいんですね。
「普遍的なものはない」ということを(心では)知っているので
じっくりと考えてくれると思います。
番外編
最近の中で一番嬉しかったのは、
長男がガールフレンドに
「日本に行ったら、靖国神社に連れて行ってあげるね」
と、なぜか、そんな話をしていたこと。
次男は、それがいい、それがいい!と賛成して、
靖国神社の説明を詳しく話していたこと。
私は、自分の子供達に日本語は教えられなかったけど、
まあ、靖国神社が日本人にとって大事だということは、
教えることができたかな?
という気持ちで
聞いていてとても嬉しかったです。
ということで、、これが
お母さんが、歴史を学びましょう!というわけでした。。 🙂
結局これが言いたかったのかも。 😀
お知らせ
斎藤先生の「日本が好きになる!歴史授業講座 昭和シリーズVo2」を
令和2年11月28日(土曜日)に開催いたします!
「自我形成期の歴史教育の要点から自己肯定感を育てる歴史教育の大切さのお話」
「命のバトンと国づくりのバトン」をやり、
を開催しました。
この講座に参加してくださっている方は、海外に住んでいる方も多く、
日本と海外との関係と考えた場合、
やはり「昭和初期」の日本を勉強することが「日本」の歴史に対してのねじれの感情を
一旦真っ直ぐにするのに一番いい方法だと思ったからです。
それなので、今回は「昭和シリーズVo2」になります。
斎藤先生の日本が好きになる!歴史授業講座
昭和シリーズVo2
コメント
宜しくお願いします。
子供達に日本、郷土に誇りが持てる教育を強く望んでいます