2018年5月19日おひさまセミナーのご報告
こんにちは
先週の土曜日、イギリスではロイヤルウェディングまっただなか、、
おひさま教科書出版記念セミナー第1回
を開催いたしました!
参加者の皆様と用意周到な準備をしてきてくださったパワフルな先生方のおかげで、
無事に第1弾を終わることができましたことを心から感謝いたしております。
皆様!ありがとうございました!
ということで、どんなお話だったかのご報告をしたいと思います。
イントロダクションは、いつものように明るくわかりやすい説明をしてくれる米良先生でした。
世界の日本語学校での、教室あるあるTop3をあげていただき、その対処法をお話しいただきました。
まず、
子供たちというのは多面性があるということ、
机の下に隠れてしまう子供たちへの対処の仕方、
現地語で話してしまう子供たちへの対処の仕方、
泣き出してしまう子供たちの対処の仕方など、、。
特に、
2.現地校で(「現地語」私の場合で言えば、英語ですが)英語を話してしまうって、本当にあるあるなんですよね。
学校の先生は、「ここでは日本語を話すようにー」と指導しますが、
でも、、一週間に1回しか会えないお友達に会って、限られた短い時間の中で子供たちの話しやすい言語で話してしまうのって、、
考えてみれば当たり前ですよね。
お母さんが日本人でお父さんがイギリス人家族と一緒にあった時なんて、お父さんそっちのけでお母さん軍団(私たち)は日本語全開で話していましたもの。。爆
みなさんも経験ありませんか??
とはいえ、せっかくの日本語を勉強するための補習校なので、子供たちの気持ちを理解しつつ、
「現地語で調べて、日本語に訳してもらったり、番組や物語を日本語訳にしてもらったり」して、
「多言語話者」としての自信をつけてあげられるような授業にするとよい
という先生のお話にうんうんとうなずきながら聞かせていただきました。
泣き出してしまうお子様のところでも、おっしゃっていましたが、
日本語学習で一番大切なことは、
「努力しているところを認めてあげる。」
「お話をじっくり聞いてあげる。」
「頑張っていることを具体的にほめてあげる」
といった、子供たちの心理を受け入れ理解することということ。
普段現地校に、月曜日から金曜日まで通い、土曜日にはあまり得意でない
日本語を勉強している、一生懸命に頑張っている子供たちの気持ちを理解すること。
補習校にいかないで、家庭でお母さんたち(あるいはお父さん)と勉強しているお子様もそうですよね。。
補習校で現地語しか話さない、、とか、日本語で話してくれなくなった。。とか親としてはイライラすることもあると思います。
そうなってくると、負のサイクルに陥って自分も子供もぐるぐるぐるぐると
ストレスとイライラだけが募り、親としても冷静に判断が下せなくなります。
そんな、負のサイクルに落ち込み、抜け出すために必要なこととは、、
「子供たちの多面性を知り、子供たちの心理的背景を理解すること。」ということでした。
第2部は、いつも、分析力ばっちりで「ハット」気づかされる視点を講義してくださる山本絵美先生が、
「ないないづくし」の話から
「日本語継承の理由」→「複言語(学習としての言語と意思疎通の言語」を育てるということ)→「子供は社会の中から言語を学ぶ、という言語習得知識について」→「子供の主体性から自主性をはぐくむということ」
そして最後に、
子供の好きなことを見つけてあげて、それを日本語につなげていくこと、、、なのについて詳しく話して頂きました。
海外で日本語を継承語として学ぶときの「ないないづくし」とは?
カリキュラムなし、
教師研修なし
教科書なし
教材なし
そうなんです!笑っちゃう話ですが、今回セミナーで山本先生にそういわれるまで、あまり意識していませんでした。
それなのに、、、海外日本人親!と、先生方!よくやっていると思います。
(おひさまで、少しは解消できそうですがまだまだ奥深い分野だということです。そうですね。。)
その他、
「子供の主体性を大事に教育する魔法の方法」や「日本語教育のポイント」など、
実がたんまり詰まった蟹を食べて大満足のメインコース、いやメインセミナーでした!
そして、最後に皆さまお楽しみの、上野先生による「おひさま」のより良い使い方講座で、
おひさまの本に載っているマークの意味からどんなことをやっていったらいいのかをお話していただきました。
一つの単元に、おはなし、ことば、あそび、みてみよう、うたってみよう!と内容がわかれているので、小さい子供にとってはあそびながらあきないで日本語を覚えられそうです。
上野先生のほんわかした語りに癒されましたよーー。
それでは、参加していただいた皆さまからのアンケートを載せさせていただきますね。
目から鱗の情報がたくさんありました。私自身の子供たちに向けても、また、生徒さんたちに対しても自分の教え方や、親として、教師としての在り方を見つめなおすとても良い機会になりました。(オーストラリア在住)
今回は、新たな考えが芽生えたり、久しぶりに日本語補習校の現場に戻ったような気分になり、また考させられることも多く、充実した気持ちで講義を受けることができました。貴重なセミナーをありがとうございました。
ただ、プログラム内にあった、グループ分けをして話し合うというところに興味があったのですが、他の方の状況もあまりわからないまま終わってしまって、少々残念に思いました。次回は小さなグループで課題について話し合える機会があれば、嬉しく思います。
また例えば、前もって、こういうことについて自分なりに考えてみてくださいというお題があれば、当日、急に質問されて、あわてて答える必要もないので、手があがる率もあがり、回答がさらに充実するようにも思います。
また次回も楽しみにしております。(フィンランド)
良い講義でした。こどもの行動心理やどんなことに気をつけて接すればいいかということがよくわかりました。
参加者がもっと積極的に参加できるようになれば尚いいと思います。ワークショップも先生が全ておはなしになったので、できれば、グループワークとかあればいいのですが、Zoomの構造上仕方ないのかなとも思います。
また次回も楽しみにしています。(ブラジル)
先生というのは、子供たちにとって心理カウンセラー的存在であると仰っていたのが、印象的でした。子供たち一人一人の個性をありのまま受け止めて、共感し、具体的に褒めてあげる。自宅で日本語教室という1クラス4、5人クラスで教えている私ならば、きっとそれが可能だという自信を頂きました。(オーストラリア)
・イントロダクションでは、どこの補習校の同じような状況なのだと少し安心しました。
日本語だけではなくて、学習言語が伸びているか把握することが大事というのが、心に残りました。日本語を無理やりやらせても嫌いになってしまうので、本人の自主性を伸ばしながらやっていこうと思います。
・おひさまを使い方によっては高学年でも可能ということだったので、工夫しながら家で活用させていただきます。ありがとうございました。(フランス)
初めてでしたが、先生方やほかの参加者の方々からたいへん有意義なお話が聞けて嬉しく思いました。「子どもにとって複言語の意識は変化し続ける」、という視点をうかがった時は勇気をもらった気がしました。また、「意思疎通の言語と学習言語」のところでは、きっと私は子供たちに学習言語として日本語を教えているのだろうけれど、親御さんのほうは意思疎通の言語として日本語をとらえていることもあるのではないか、と感じられました。来月も楽しみにしております。(イギリス)
先生方の研究や経験からのお話し、実例を挙げてのお話しを聞くことができて本当に勉強になります。
子ども達の多面性を知るというのは、その通りだと思いました。親や教師というのは、子ども達の味方でいてあげないといけないな…と思いました。
第2回第3回も楽しみにしています。(マカオ)
他にもたくさんの感想を書いていただきました。
参加者の皆様、本当にどうもありがとうございました。
皆様からのご意見をもとに、また第2回、3回とよりよい満足のいくものにしていきたいと思っていますので、
どうぞよろしくお願いいたします。
おひさまセミナー第2弾 | 継続は力なり!わかっているけどどうすればいいの? |
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日時 | 2018年6月16日(土曜日): 午後8時(日本時間)/ 午後12時から(イギリス時間) |
第2回セミナーのテーマ |
日本語学習似くじけそうな時の対処方法、日本語学習を長く続けるコツ、子供のやる気の高め方、無理のないスケジュールのたてかた、 「おひさま」教科書の使い方2.(詳しい内容はもうすこしお待ちくださいませ。またわかり次第お知らせいたします。第1回のセミナーで得た皆さまのご意見を取り入れながらパワーアップしたセミナーを開催したいと思っております。) |
最後まで読んでいただきまして、どうもありがとうございました!
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